鎌倉 テールベルト & カノムパン

そろそろ帰ろうかと鎌倉駅に向かう途中、海蔵寺から程近い横須賀線の鉄橋のところで見つけた看板”テールベルト & カノムパン” 。 
家内がどうしても行ってみたい! と線路沿いを奥へ進むと、お店がありました。 
洒落たデザイナーズハウスのパン屋さん。
この車は、味があります。 どこの車でしょうね? かなりの年季の入った車で右ハンドル。 ハンドルにはMのマークがありました。 Mazda? それとも MG? Mini?   聞けばよかった。 
家内は、楽しそうにパンを選んでいます。
売っているパンは、円盤投げに使えそうなパン、ヘンゼルとグレーテルが持って行ったパンと同じパン? ライ麦パンかな。 (後で知ったのですが、自家製玄米酵母だそうです。) チョコとかバナナ、味噌ローフなどいろんなフィリングのパンがありました。

パンを売る、というより、”作品に仕上げたパン”を売っている、そんな雰囲気です。 お店の場所や建物、調度品からみても、どうやら”こだわりのパン屋さん”みたいです。
1階はパン工房ですが、2階はティールームになっていて、いろんな集まりにも使ってもらっています、とオーナーさん。

おやじのカメラをライカだとすぐに気がつき、鎌倉のライカファンの集いも2階でやっていて、撮った写真をプロジェクターで写して品評していると教えてくれました。 きっと、鎌倉のライカファンが凄いレンズをそれぞれ持ち寄って写真を撮り、レンズ性能を楽しんでいるのでしょう。 いいなあ。
 
どうそ見てきてください、との言葉に促されて、二階を探検してきました。 

吹き抜けの階段を登ってゆくと、お部屋が現れます。 中二階は沢山の漫画が置いてありました。
このライトいいですね。
パン、紅茶をいただきながらゆったりと漫画や絵本を読みながら寛ぐようになっています。
お庭でも喫茶を楽しめるようです。
後で知ったのですが、カノムパンは葉山にあった通の間では有名なパン屋さんで、テールベルトはカノムパンが美味しく食べられる料理を追求していたカフェで、両者が合体してテールベルト(2階)& カノムパン(1階)となった。
 
さらに、お店のお仲間には靴のテーラーメードの方もいらっしゃるそうで、週に数日来るそうです。  靴も職人気質が漂う品格のある靴です。 数年前だったら革靴を作ってもらったかも。 
 
ご近所のお爺さんが愛犬を連れてパンを買いに来ていました。とてもお利口な犬で、じっとご主人の買い物を待っていました。 ちなみにリードはベンチの上に置いただけ。 
おやじと家内が偉いね、と撫でたからでしょうか、ご主人を気にしつつ見送ってくれました。




テールベルト & カノムパンは、趣味と興味と職人気質を突き詰めた仲間たちのお店ですね。 

自分の好きな事を突き詰めてゆく、フィールドが違えど物事を突き詰めてゆく仲間の輪が広がってゆく、、、なんて豊な人生なのでしょう! 正直、羨ましい。 知らなかった世界の扉を開き、新鮮さを眼の当たりにしてとても眩しい。

 

テールベルト & カノムパン
おやじは、この店の名前の言われがとても気になるので調べてみました。

テールベルト(Terre Verte)
Terre Verteは、緑色の土の顔料のこと。 ルネッサンス期の絵画では人物描写の肌の下地にテールベルトを塗るらしいです。 凝った名前ですね。油絵の心得がないと知らない言葉だと思います。

カノム パン(Khanom Pang)
Khanom はタイのビーチの名前か、ペルシャ語の奥さんの呼び方のどちらかのようです。 「(タイの)カノムビーチのパン」か、「奥さんのパン」うーんどちらでしょうね?  

も一度テールベルト & カノムパンに行った時に聞いてみましょう。

お昼頃にちょっくら行った鎌倉でしたが、いろんな発見があって充実のひと時でした。



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鎌倉 海蔵寺 春夏秋冬で楽しむ花の寺

寿福寺、英勝寺を後にして向かったのは海蔵寺。 
参道や山門の雰囲気は、二階堂にある覚円寺に似ていますね。
鎌倉滅亡時に焼失だそうですが、室町時代に空外和尚を開山として再興。
さもありなん。 化粧坂の戦いで焼失しなのでしょうね。
山門の脇に「底脱の井」があります。 
解説によると、”武将の安達康盛の娘・千代能が、ここに水を汲みに来た時、水桶の底がすっぽり抜けたため、「千代能がいただく桶の底脱けて、水たまらねば月もやどらず」とうたったことから、この名がついたといわれています。”
”心の底”が抜けてわだかまりが解けた。 煩悩の世界からの解脱し悟りを開けたきっかけとなった井戸。 静かに清水をたたえていました。 
この日の海蔵寺の境内は、梅が見事。 右が本堂 左が薬師堂
薬師堂から山門、鐘楼を望む
苔の庭  海蔵寺の庭は手入れが行き届いていて、春夏秋冬で花を楽しめるお寺さんのようです。
十六ノ井の案内板です。  参拝料を納めていってみましょう。
薬師堂の横を進みます。
お寺の外に出て民家の横を抜けると、ありました。 
 
洞窟に4x4の丸い穴が掘られ、今でも水が湧き出ています。
水が汚れるので賽銭禁止との貼り紙。
窟の中央に石造の観音菩薩像をまつり、その下方に弘法大師像ですが、暗いのではっきりとは見えません。

解説によると、「その数十六とは、十六(金剛)菩薩(薩・王・愛・喜・寶・光・憧・笑・法・利・因・語・業・護・牙・拳の各菩薩)を表現しているもので、その菩薩に供え捧げる水が閼伽(あか)という功徳水である。」と書かれています。

が、いろいろ想像したり連想してしまいます。 パッと見て、お醤油工場、たこ焼き(大きすぎる!)、漬物、、、発想がどうも食い気で、煩悩の塊で申し訳ござらん。 
本堂の裏には庭園がありました。 これまた素晴らしい。 左に梅があるのですが枝ぶりが素敵です。 実物では梅の存在感が際立っていたのですが、写真では表現できていないのが残念です。 ライカでも無理か、、、、 是非拡大して見てください。
規模が大きいわけではないのですが、お寺一体がいくつもの小宇宙となっていて楽しめます。 特に庭は手入れが行き届いていて、お花のお寺のようです。 

是非、春夏秋冬に訪れてみましょう。


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鎌倉 英勝寺

寿福寺近くの英勝寺にも寄ってみました。 門の葵の御紋が徳川家由来のお寺であることを象徴しています。 江戸時代のお寺は、鎌倉では少数派。
もと太田道灌の屋敷跡で、鎌倉唯一の尼寺で、1636年(寛永13)に完成。
住職には代々、水戸家の娘を迎えたとのことですが、きっと悲喜交々の物語があったのかな?と気になります。
拝観料を払った建物に涅槃の掛け軸が飾ってありました。 いわれは、説明がなかったので、よくわかりませんが、かなり大きな掛け軸でした。
山門
仏殿 ガラス窓を開けて参拝します。 
本尊の阿弥陀三尊  欄間に描かれた鳳凰や天井の龍は見事です。
竹林がありました。

戸初期の建立ですので十分に古いお寺なのですが、寿福寺と比べてしまうと、新しい感じがしてしまいます。 また、小ぢんまりとしたミニチュアのお寺という印象

上の花は、なんだったっけ?  家内が初めて見た!と感激していたお花です。 

左は唐楓、江戸時代に中国から渡来したもので、市の天然記念物

他にも天然記念物のわびすけがあるのだそうですが、、見落としました。

尼寺だけあって、家内のほうがこのお寺の良さを堪能していたような気がします。


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鎌倉 壽福寺(寿福寺)

湘南倶楽部を後にして向かったのは、壽福寺(寿福寺)

外から一見すると、少し寂れた感じがするのですが、なんのなんの寿福寺はとても由緒あるお寺で、鎌倉五山の第三位のお寺です。

鎌倉五山は、鎌倉幕府が臨済宗の日本の禅宗のうち、臨済宗の寺院を格付けをする制度で、幕府が任命した住持(住職)を順次上位の寺に昇進させることにより、幕府の管理下に置いていて、鎌倉五山は、「第一位 建長寺」「第二位 円覚寺」「第三位 寿福寺」「第四位 浄智寺」「第5 浄妙寺」
山門から覗く参道が格式が高く、しっかりと守られてきたのがよくわかります。

松島の瑞巌寺(これ→)は、参道の両脇に杉の木が並んでいて(残念ながら大半が震災で枯死してしまいましたが)とても印象的でしたが、寿福寺もスケールはやや小さいですが、同様に杉の木が並んでいて、とても厳かな雰囲気の参道です。
 鎌倉幕府を創建した源頼朝の父の源義朝の館が、かってこの場所にあったといわれています。 頼朝の没後に、北条政子が明菴栄西を招いて寿福寺を創建。栄西はお茶を飲む習慣を日本に伝えたそうな。 創建当時は七堂伽藍を擁し、かなり大規模な寺院だったが、鎌倉時代に焼失。 南北朝時代に再建されたと推定されています。 
石畳の意匠がさりげなく見事です。

中門から本堂を覗いたもの。 梅が満開でした。 
寿福寺は総門から中門までの参道と、裏山の墓地しか公開されていません。
正月七草までと五月初めの一週間にかぎって、本堂前まで入ることが可能だそうです。
 中門の横の梅が見事でした。 しばし見惚れてしまいました。
 中門周辺
 境内には市指定天然記念物のビャクシン
 境内裏手の墓地には、陸奥宗光、高浜虚子、星野立子、大佛次郎などの墓があり、さらにその奥のやぐら(鎌倉地方特有の横穴式墓所)には、北条政子と源実朝の墓と伝わる五輪塔があるそうですが、そこまで行かず中門から引き返しました。
 参道の途中の梅
歴史に想いを馳せながらの参道を戻りました。

このブログを書いていたら、TVCMで吉永小百合さんが、歴史とは学ぶものでなく、旅するものであると。 いいこと言いますね。 確かに。 


歴史とは学ぶものでなく、旅する(訪れる)ものですね。。。
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