笛吹川温泉 坐忘に行ってきました(3)朝食編

笛吹川温泉坐忘の朝食です。 

食事は、一番奥にある離れでいただきます。

朝食は一の膳と二の膳があり、一の膳は茶懐石風
一の膳の前にいただいたのが、温もの手作り豆腐  最初は味が薄めだなあと思ったのですが、だんだんと口に運ぶ匙の回転が早くなってきました。あれ? ハット気がつくと、いつの間にか出汁や生姜が豆腐にからまって味が濃くなっていました。これには驚くとともに、素晴らしい料理に出会ているだと、感動してしまいました。
サラダのドレッシングが特筆もの 真ん中のピンク色のドレッシングは柿のドレッシング
折敷 右奥のうずらの卵がのったマグロのすき身 美味しかった。
これは二の膳の甲州名物おざら 信玄の瓢箪型のお弁当箱で、信玄箱というのだそうです。
中が四段に分かれて、つゆ、おざら、薬味が入っています。
水菓子 お皿がお洒落。

坐忘ならでの朝食ですね。。。素晴らしい。 あの豆腐もう一回位食べたいです。



本館の二階に、ライブラリがあります。 様々なジャンルの本や雑誌、そして絵本も置いてあり、珈琲、紅茶、ワインがフリーでいただけます。


置いてある本は厳選されていました。

パラパラとめくっただけで惹き込まれてしまう本ばかりです。


一部の本は買うこともでき、おやじも家内も一冊づつ買って帰りました。 おやじが買ったのは、「弓と禅」という本で、ドイツの学者が戦前に日本に滞在し、禅とは何かを知るために弓道の弟子となり修行を重ね、禅とは何かを悟ってゆく過程でわかった事を書き記した本です。  
おやじもこの本を読んで、なんとなく禅とは何かをほんの少しだけですが理解したように思います。 

このお宿は、禅の精神が貫かれたお宿道のお宿のように思います。 宿の心配りがさり気ないので気がつかないのですが、心地よさに後から、ああ、なるほどと気が付く事が沢山ありました。 本当に心地良い旅館です。 明日にでももう一度泊まりたいお宿です。

笛吹川温泉 坐忘に行ってきました(2)夕食編

 さて、家内が楽しみにしていた笛吹川温泉の茶懐石。 茶懐石とは茶の湯でお茶をいただく前に提供されるお食事。 中居さんが一品毎に丁寧に作法を解説してくれました。最初は、向付け、汁、ご飯。 ご飯は、炊き立てで、蒸していないほんの二口ぐらいです。これは、急いで少しお腹に入るものを持って来ました、というもてなしの気持ちだとか。

湯気が上がっている暖かいご飯、麹味噌の汁が、お腹に染み渡ります。 舌先で味わうというより、お腹で味わうという感じ。 お腹から食していることが伝わってきて、気持ちもほぐれきました。 これは本当にもてなしの食事ですね。杉箸は、取りやすいように折敷に先を出して置くのだそうです。 杉箸は水につけてあるのだそうな。1度口にした箸は、先を折敷の左ふちに少し出して置くのだそうです。

向付の鯛のお刺身は、煎り酒をつけていただきました。歯応えがあり、生臭さも全くなく、ご飯、味噌汁とバランスが取れていました。
今度は、一転して香りや食感で楽しむ煮物碗です。 ゆず、松茸、三つ葉の香りを楽しみ、かぶら、月型の卵豆腐で食感を楽しみ、そして、手前の甘鯛にあられをつけて揚げたもの、が、美味しかった。
乾徳山のアマゴの炭火焼 大皿から取り分けていただきます。
このアマゴは、身がパンパンに張っていて丸々としたアマゴでした。 見た目は小さいのですが、食べている途中で、身がパンパンなのに気がつきました。 すっごく丸々としたアマゴ!と驚き、思わず家内と顔を見合わせてしまいました。
陶板焼き 信玄鳥もも肉、甲州牛、甲州ワイン豚の3種類。 酒、味噌、醤油につけているそうです。 普通は、茶懐石ではお肉は出ないのだそうですが、旅館の夕食ということでメニューに加えているそうです。
3種類とも素晴らしく美味しかった。おやじのお気にりは鳥で、家内は牛。中居さんによると豚が一番人気だとか。
お皿には鳥獣戯画の蓋

強肴 柿なます  器は柿右衛門有田焼だそうです。
はしあらい そばゆと紹介されたので、お蕎麦のそばゆを想像したのですが、蓋を開けると、昆布出汁のそばの実でした。 蓋の裏側の模様といい、蓋の表と裏で話が咲きました。
八寸 秋の吹き寄せ 
子持ち鮎の山椒煮、鶏松風けしの実、まる十、いが栗 、松葉は蕎麦で作ったものでした。
松茸ご飯 碗は、炒り米に焦がし湯を入れていただきます。
 松茸ご飯を焦がし湯の湯漬けでもいただきました。 
そして、メインの抹茶 干菓子

最後に水菓子
お夜食に、とお稲荷さん


そうそう、お飲み物は、生ビール(おやじ用)にグレープジュース(家内用) グレープジュースは皮ごとミキサーにかけたもので、スムージーみたいでした。 そして、右の岩魚の骨酒。 
坐忘の茶懐石は、とても印象深い夕食となりました。 こんなに食を楽しんだのは初めてかもしれません。 もてなしの和食を堪能することができました。
夜も更けてきました。
お部屋の露天風呂に浸かって、、
中秋の名月を見上げながら、うつら、うつら、あー楽しい夕食だったなあ、、、、

笛吹川温泉 坐忘 に行ってきました(1)

笛吹川温泉 坐忘に宿泊してきました。 家内が旅館の茶懐石に惹かれ、おやじにとってはそれほど遠くなく、また、Qoonを預けるのが1泊で済む、Go to Travelの後押しもあります。

よし!ここだと予約しようとしましたが、予約ページは来年の1月までどの日も❌印。  満室?それともコロナで自粛中??? ところが、目の前で、突然ある日が ❌印から印に変わりました。

予約ページを見ていた時に丁度キャンセルが出たのですね。なんとラッキー。 貧乏クジを引くのが得意なおやじには珍しい事もあるものです。 そろそろ休みなさい、という事なのかな。。お部屋は、本館庭園露天風呂付き和洋室「鼓川」でした。和室とベッドルームの二間。テラスには露天風呂、目の前は日本庭園です。池のせせらぎが心地良く、バルコニーのリクライニングチェアに寝転んでの読書は、リラックスしながら本に集中し、そして、庭との一体感、時が止まったような感覚に、これはもう瞑想

いつまでもここにいたい。 こんな気持ちになるのは、久しぶりです。

和室 でもほとんどバルコニーにいました。

旅館の玄関こちらは別邸  

通りがかりの中居さんに、遠くの山の名を聞くと、「乾徳山といいます。 あとで乾徳山の麓で取れたアマゴが夕食に出ますよ!楽しみにしていてください。」と教えてくれました。 楽しみですね。

旅館の入り口

テラスには、鯉の餌が置いてありました。 一握り池に投げ入れると、池が錦絵?に、、

この旅館は、日本、禅の世界に包まれているような感じの落ち着いた心地良い旅館です。