”ホテルニューグランド ル・ノルマンディ” 思い出に残るひと時

新型コロナ禍でどうにもブログを書く気力が湧いてこず、ブログ更新をすっかりご無沙汰してしまいました。

さて、三男坊が本年三月に大学を卒業し、四月から就職し本社での研修を終え、はや地方に赴任することになりました。 コロナ禍で卒業旅行も行けず、何かと行動を制限され、羽を伸ばせなかった最後の学生生活を残念がっていました。 引越しを前にお部屋の後片付けが終わったので、ホテルニューグランド パノラミックレストラン ル・ノルマンディで、社会人の門出を祝いました。

この日は蔓延防止措置が交付された翌日でしたので、空席が多いと思ったのですが結局八割のテーブルが埋まりました。
息子は結婚式以外では、フランス料理ははじめて。 いつもがっついて食事をするので、社会勉強も兼ねています。
アミューズ
温かいオマール海老のサラダ バニエットソース ヘーゼルナッツ添え
オマールとても美味しかった。
フォワグラと穴子のポワレ ポルト酒ソース スパイスの香り
この時です。”フォワグラにぴったりの白ワイン如何?” とホテルのソムリエさん。”スイーツまでひっぱって欲しい赤ワイン”を飲んですでにほろ酔いのおやじは、躊躇なくいただくことに。”

注がれた白ワインの香りにびっくり。 サクラ、うーん、ライチ、、、これはもう薔薇の香り。甘い香りが広がり、まるでローズジャムのよう。 こんなゴージャスな白ワインがあるのですね。

遅ずみの葡萄で作るワインゲヴェルツトラミネール ヴァンダンジュ・タルディヴという白ワインだそうです。 フォワグラの油に香りを添え、確かによく合います。
シェフお薦めの魚料理のポワレ ホワイトアスパラガスのヴルーテ アサリ風味
食いしん坊の一皿 二種類のビーフの盛り合わせ
家内の誕生日が近いので、バースデーも祝っていただきました。
写真に撮っていませんが、自家製パンも絶品でした。
夜のホテルニューグランドは、”迎賓館”の呼び名がぴったりとくる雰囲気でした。
絶品のお食事、珍しいワイン、夜景、ソムリエや給仕さんとの気の利いた会話、とびきりの笑顔のホテリエ。 思い出に残るゴージャスなひとときでありました。 

そういえば、上の兄二人には壮行会を開いてあげられませんでした。 どこかで埋め合わせしないと。。。

京都 美山荘 (秋の摘草料理の昼食)

 ツアー二日目のお昼。 最後に訪れたのは、京都の奥山、花背(はなせ)の里にある「摘草料理」で有名な料理旅館。もとは大悲山峰定寺(だいひざんぶじょうじ)の宿坊であったお宿で、凛とした数寄屋造りが美しい。1日わずか4組のみをもてなすお宿、、とは来るまで知りませんでした。 とても由緒のある料亭旅館で、美味しんぼはもちろんのこと、司馬遼太郎の本にも登場するそうです。 現在の当主は四代目

下の写真は最初に出された料理です。 これであっという間に美山荘の虜になりました。大きく羽ばたいたような朴葉味噌に銀杏。銀杏はよく食べますが、この銀杏のお味は初めてでした。この料理だけでなく、初めての食感、初めてのお味に次々と出会うお料理でした。

美山荘は京都の山奥にあります。 京都駅からバスで1時間半は走ったでしょうか
京都の山奥は、独特の特徴がありますね。ほんとに天狗がいそうな感じです。
美山荘に到着
お玄関の生花、、侘び寂びの世界が見事に表現されていて、とても上品。 精神性の高さを感じます。
お庭を眺めながらの昼食。 春や冬は趣が増すのでしょうね。 この写真は食後のものです。
お茶は、あけび茶。 とってもまろやかなお茶です。 初めての舌触りのお茶でした。
先に紹介した銀杏味噌
お箸は、お宿の方総出で木を削って作ったものらしいです。
先付け
鯉の洗い 引き締まった洗いでした。 
大根おろしの上にかかっているのは、粉山椒
冷酒 料理のお味を引き立てるお酒でした。透明感のある控えめで爽やかなお酒でした。
八寸 山鳥茸かつぎ地卵味噌漬け 丹波小豆かるかん 川海老 粉もちこんにゃく 菊芋猪強いベーコン 黒川茸 鮎一夜干し どれもこれも手の込んだお料理で、どれもどこかにはじめての食感やお味が隠れていました。
秋おこわ
大黒しめじ むかご 百合根 くるみ 実山椒 椎茸 味の懐が深い。。
土瓶蒸し 出汁は雉!  はじめは柚子なしでいただき、次は柚子を絞っていただきます。 これも懐の深いお味でした。
焼き物 子持ち鮎 杉板焼き
杉の香りが沁みた鮎 香りでも楽しめたお料理でした。 
卵がパンパンにはっていました。 もっこりほくほくのお味でした。
炊合 海老芋 地舞茸 なめ茸 大根あさつき 下の写真は陳皮粉山椒
さーてご飯は
松茸ご飯 京北町の松茸だそうです。 もちろん美味しかった。
水物 代白柿 柿葉アイス  この柿は美味しかった。 完熟なのでむよむよしていて、皮もいただけました。 
菓子 焼板もち これも美味しかった。。。。。
ほんとに初めての食感、初めてのお味に次々と出会うお料理でした。 料理の工芸品という表現がぴったり。
そうそう女将さん!  鶴田真由に雰囲気が似た方で、口を開けば柔らかく澄ん声がお部屋いっぱいに広がり、山奥で仙女さんにお会いしたような気分。
中居さんもとってもチャーミングな別嬪さん。 ネットで見つけた先代の女将さんも魅力的な方で、料理だけでなく女将さんのファンは沢山いるでしょうね。おやじも家内もファンです。

美山荘、山奥のひとときのせいか、玉手箱のような思い出となりました。 気軽には来られませんが、是非もう一度宿泊で訪れてみたい。。。 

いい思い出となりました。

このツアーは一泊二日にしてはとても高価なのですが、
しだいに盛り上がるように組まれていて、
よく考えられたツアーでした。



京都大原 宝泉院(開門前の「額縁庭園」貸切拝観)

 ツアー二日目は、宝泉院開門前の「額縁庭園」貸切拝観です。

宝泉院は三千院の参道の奥にあります。 「きょうとー、おおはらさんぜんいん。恋に敗れた女が一人、、、」のあの歌は、この三千院の事だとやっと気付きました。

大原は京都の北で、清楚な雰囲気に包まれていました。恋に敗れた女性が心を癒しに訪れるという表現は大原を的確に言い表しているように思います。 いいところです。
駐車場から漬物屋さんが並ぶ参道を登ってゆきます。
三千院の周囲はまるで城のような石垣
三千院の門前は、金沢の兼六園に似ている印象でした。宝泉院は三千院の参道の奥にあります。
宝泉院の門
額縁庭園 部屋に入ると目の前にパノラマのように額縁に囲まれた庭が広がり、凛とした圧倒感に、私も皆さんも感嘆のため息をついていました。
少人数で拝観できるのはありがたいです。心ゆくまで眺めることができました。
紅葉に夕日がさす情景が最も美しいそうです。 もう一度秋の夕刻に来てみたいです。
宝泉院は、伏見の戦いで自刃した鳥居元忠以下数百名の霊を慰めるために、自刃した床板を天井にして祀り供養していました。 足跡や血糊が滲みになっていて、写真を撮るのは気が引けました。
宝泉院はツアーでなかったら来なかったでしょうね。また、貸切で額縁庭園を拝観できました。

次回は三千院も是非訪れてみたいです。