葉室麟の「秋月記」があまりにも面白く、続けて「銀漢の賦」を読書。
読後に爽やかな風が吹く、この著者の作品はそんな感じがします。
「銀漢の賦」(「銀漢」とは、天の川のこと。 「賦」とは、事物を羅列的に描写すること。)のタイトルは、言い得て妙。
読み終わったときに、見上げた夜空に天の川が輝いている、そんな光景が目に浮かんでくる作品でした。
そして、ところどころに隠れた珠玉のセリフ。
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「人も花も同じです。 生まれ持ったものは尊いでしょうが、それを美しくするためにはおのずと切らなければならないものがあります。 花は鋏を入れますが、人は勉学や武術で鍛錬して自分の心を美しくするのです。」
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「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか。」
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「武士は悔いぬ者、恥じぬ者だ」、「わしはこの生命を使いきってやろう、と思う。」
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「銀漢とは天の川のことなのだろうが、頭に霜を置き、年齢を重ねた漢(オトコ)も銀漢かもしれん、、」
美しい日本語、漢字を再認識させられます、、、、いいですね、葉室燐。